【1月(年末年始)~ 2月】
冬型の気圧配置が強まり、海上は不安定になることも多い時期。島陰で海面の落ち着いた場所をメインにポイントを選びながらダイビングを楽しみます。年末年始を過ぎる頃にはすっかり閑散期ですので、少人数でじっくり時間を掛けた撮影が楽しみやすい時期です。
目の前に現れるたくさんのウメイロモドキやタカサゴの群れを期待しながらも、岩礁沿いではノコギリダイやアカヒメジなど根魚の撮影を楽しめます。沖のポイントではクジラのソングも聴こえてくることが多いです。
リクエストの多い大型のサメ「シロワニ」は、二見湾内や弟島のポイントで安定的に観察できる時期となってきます。1属1科1種の大人しいサメですが、思いのほか目の前で観察出来ることもあり、その大きさと迫力に驚くことでしょう。
※【1月〜3月の時期は北風が優勢となり、船上での体感温度は実際の気温よりも3〜4度は冷え込むと思って頂き、暖かい服装やボートコートの持参がおすすめです。数に余裕がある場合はフードベストなどをお貸し致します。】
【3月〜4月】
水中では様々なダイビングポイントでザトウクジラのソングが響き渡る中、目の前に舞い込んでくるウメイロモドキやヒレナガカンパチなどの魚影が濃くなります。日本固有種であるユウゼンも群れで行動する「ユウゼン玉」が狙えるのもこの時期ですので、魚類のウォッチングや観察をするにはとても楽しめる時期です。
また、水中ではウミウシや小さなエビ・カニなども増え出し、カメラを片手にじっくりと撮影を楽しむことができるのも、この時期の魅力です。ウミウシだけ探したい!なんていうある意味贅沢なダイビングもリクエスト下さい。
ポイント移動時の船上では、ホエールウォッチングも十分に楽しむことが出来る時期なので、ダイナミックな小笠原のワンシーンを堪能出来ます。
【5月(GW)〜6月】
夏に向けて徐々に透視度が上昇し、水中では視界も広範囲に広がってきます。ウミウシなども岩場で豊富に見つかるので、マクロダイビングも楽しむことが出来ます。
6月に入り、湾内の水温が徐々に上がり25度前後となる時期•••ナイトダイビングで、スギノキミドリイシの大産卵のチャンスがやってきます。うまくタイミングが合えば、生命の誕生の美しさに誰もが感動する事でしょう。(こちらはあらかじめリクエストして頂き、滞在中にタイミングが一致した場合にナイトダイブを開催します。)
水温が上がり出す頃は、島周りでもポイントの選択肢が増え、幅の広いポイント選定ができるようになってきます。
6月の後半あたりからは、小笠原周辺に高気圧が張りだし海況が落ちついて来ます。この頃からはケータ列島への遠征ツアーが開始となります。イソマグロの群れやカッポレなどが力強く泳ぎ回り、ダイバーの周りをとり囲む姿に圧巻されることでしょう。
【7月〜8月】・・・(ケータ列島 遠征シーズン)
梅雨前線の北上とともに小笠原が太平洋高気圧に覆われると、小笠原のベストシーズンの幕が開きます。ボニンブルーと呼ばれる青色に染まった深みのある海が、小笠原に憧れを持ったダイバーの気持ちを駆り立てます。透視度と水温が共に高まる時期をお楽しみ下さい。
海況が良い時には、ケータ列島までの遠征も行います。(朝8時ごろ出港し、片道2時間ほど掛かります。)日本中でもここにしかないダイナミックな地形や、イソマグロの群れ、いきいきとした生物層に感動することでしょう。ベタ凪の海を、イルカと共に船で滑走する快感は胸を打たれるものがあります。
夏場は日照時間が長くなり、追加のサンセットビーチダイビングなどが楽しみやすい時期となります。水温が快適な時期ですので、ぜひビーチダイブもお楽しみ下さい。
【9月〜10月】・・・(母島列島 遠征シーズン)
年間で最も透明度、水温が上昇する時期で、南方系のギンガメアジやカスミアジなどが回遊し水中を賑やかにしてくれます。ポイントによってはマダラトビエイやウシバナトビエイなどの数が増え、水中に華やかさを加えます。
この時期は幼魚が豊富となり、マクロ撮影も楽しみやすく、青灯台や製氷海岸などのビーチダイビングも楽しみやすい環境です。水温も高く快適なので、お客様によっては毎晩のようにナイトダイビングをする方もいらっしゃいます。
また、海況が優れている場合に限り、母島への遠征もお勧めさせて頂く場合がございます。盛りだくさんの根魚や、ダイナミックな地形のポイントと・・・心を打たれる大海原が広がります。
【11月〜12月】
12月に向けて海況が少しづつ冬型に向かっていき北風が吹いてくる季節です。船上では多少の肌寒さを感じますが、水中の水温や透視度は高く、ウェットスーツでもまだまだ快適です。小笠原への来島者も夏季に比べ少なくなり、町中でゆったり快適に過ごせるオススメな時期です。
水温が低くなると同時に、魚たちの動きは活性化してきて、アジ科の魚が子魚を追い回す姿などを見られ・・・生命の力強さを感じることが出来るでしょう。
年末に近づくとザトウクジラが少しづつ姿を現し始め、ダイビングポイントまでの移動中をワクワクとさせてくれます。また、水温が25度を下回るに従い、湾内のポイントでは絶滅危惧種のシロワニが、安定的に観察できるようになってきます。